著書『伝え方が9割』がシリーズ112万部越えの大ヒットとなった佐々木圭一さんと、1時間1000円~のベビーシッターマッチングサービス「キッズライン」を運営する株式会社キッズライン社長の経沢香保子さん。以前から親交があるお二人の対談は、互いの作品・サービスを体感した感想で盛り上がりました。
(構成/伊藤理子 撮影/小原孝博)

キャリア女性は『まんがでわかる伝え方が9割』で涙する!?

経沢香保子(つねざわ・かほこ)
株式会社カラーズ代表取締役社長
桜蔭高校・慶應大学卒業。リクルート、楽天を経て26歳の時に自宅でトレンダーズを設立し、2012年、当時女性最年少で東証マザーズ上場。
2014年に再びカラーズを創業し、「日本にベビーシッターの文化」を広め、女性が輝く社会を実現するべく、1時間1000円~即日手配も可能な安全・安心のオンラインベビーシッターサービス「キッズライン」(https://kidsline.me/)を運営中。
著書に、『自分の会社をつくるということ』(ダイヤモンド社)などがある。
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経沢 『まんがでわかる伝え方が9割』、拝見しました。思わず泣きそうになっちゃいましたよ。

佐々木 ありがとうございます、どんなところで?

経沢 人間ってどうしても、余裕がなくなると視野が狭くなって、ついテンパってしまうんですよね。そして、うまくいかないと自分ではなく、他人のことや置かれた環境を責めてしまう。このまんがの主人公である舞ちゃんも、初めはいっぱいいっぱいになってしまって仕事がうまく進まず、「こんなに頑張っているのに…」とこぼしてしまう。そこに共感しました。

佐々木 なるほど。女性が読むと、「あるある」的な部分が多いと伺います。

経沢 でも、他責じゃなくて、「100%自分の責任だ」と思って生きている人は、成長が早いんですよね。うまくいかない原因が自分にあると捉えれば、自分自身を見直し、整えることができるから。マリアさんにアドバイスを受けた舞ちゃんのように、自分の伝え方に原因があると考えて、伝え方のバリエーションを増やしたほうが圧倒的に成長が早い。『まんがでわかる~』は本当に素晴らしい本だなあと思います。自分の本棚にいつも置いといて、悩んだ時に読み返したいなって。

佐々木 嬉しいなぁ。ありがとうございます。

経沢 本当にほんのちょっとだけ伝え方を変えるだけで、人生がぐんと楽しくなると思うんですよね。でもそれがわからずに悩んでいる人はすごく多いと思う。もっとたくさんの方に読んでほしい本です。…これ、圭一さんが構成を考えたんですか?

佐々木 シナリオライターさんと一緒に作りました。

経沢 かなり練りに練って、細部にまでこだわり抜いたと聞いていますよ。

佐々木 作画いただいた漫画家さんを含めたまんが制作チームがあるのですが、「ここまで作者とミーティングしたケースはない」って言われました(笑)。

経沢 (笑)。でも、そのこだわりのおかげで、素晴らしい本ができあがりましたね。絶対に自分の子どもにも読ませたいもの。

佐々木 本って、世の中の1割ぐらいの人しか買わないと聞きました。つまり、ほとんどの人が、本を買わない。ならば、残りの9割の人たちが興味を持ってくれるような本を作ろう、それこそ中学生とか高校生ぐらいの若い子が、気軽に手に取ってくれるといいな…と思って。多くの人に「伝え方には法則があって、それを知っているだけで伝え方がうまくなる」ことを知ってもらえればと思ったんです。

経沢 私自身、この本からすごく学びを得ました。私って、何でも一人でやっちゃおうとするところがあって、「他人に頼んだら“貸し1”だ」と思ってしまうタイプ。でも、これを読んで、相手が喜ぶように頼めばいいんだと気付きました。…ついさっきも、どうしてもスタッフにお願いしたいことがあったので、お願いメールの最後に「イマダさんにしか頼めません」と書いたら、すぐに「やってみます」と返ってきた(笑)。やったー!うまく伝えられた!って(笑)。

佐々木 伝え方の技術「あなた限定」を試していただいたんですね。

経沢 そうです。ありがとうございました、助かりました(笑)。