旧民主党の政権奪取で
加計学園のプランが復活

 民主党が政権を奪取したことで、これまでの自民党が独占していた官庁への口利きルートがガラッと変わったのである。それをうかがわせるようなエピソードが「愛媛新聞」に載っている。

 当時、愛媛県は公共施設建設で、県産の木材をもっと使いやすくするように、建築基準法の改正を国へ求めていたが、「獣医学部新設」同様に突き返されていた。そのような規制緩和について議論をおこなう県の総務企画委員会の休憩中、横山博幸衆議院議員(当時は民主党県連幹事長)が、こんなことをおっしゃったというのだ。

「(国に)8回も提案してダメなら、別ルートの方がいいんじゃない?(民主党本部の)幹事長室が、どんどん(特区提案を)上げてこいと言っているから、こっちで上げようか」(愛媛新聞 2010年1月23日)

 自民は崩せなかった官僚の牙城を、我々民主党なら動かせるぞ、と暗に言っていたわけだ。是が非でも獣医学部をつくりたい県と市は藁にもすがる思いで、民主党愛媛県連に政府に対して強く要望したのは言うまでもない。

 麻生政権と打って変わって、民主党は快くそのリクエストに応じている。10年11月18日には県連が民主党本部の陳情要請対応本部に、国の来年度予算に対する愛媛県の要望を33件提出。そのなかで「都道府県連をあげて主体的に対応する案件」として9件を重要事項として取り上げているのだが、そこにはこんな項目がある。

《今治市で獣医師養成系大学を設置するための規制緩和》(2010年11月21日 朝日新聞 愛媛県版)

「あー、それはホラ、規制緩和を進めるのは当然だし、加計学園を優遇しているわけでもないし」という釈明があるかもしれないが、先ほど述べたように08年の時点で今治市と加計学園は二人三脚で国への働きかけをしている。「規制緩和=加計学園への優遇」ととられてもしょうがないのだ。