パターンはだいたい一緒。
リテラシーのない人が騙される

「医療保険請求債権に投資しませんか?」
「将来有望なバイオマス発電事業を始めましょう」
今であれば
「新時代の仮想通貨を購入して利回り10%」などなど……。

 この手の詐欺は、古今東西、例を挙げれば切りがありません。

 でもパターンはだいたい一緒。「元本保証」や「高利回り」をうたって、大々的に宣伝するというものです。商品を紹介するウェブサイトでは、すでに大もうけした人の事例を載せたり、有名人を使ったりして、信頼性を高めようとしています。

「他の出資者を紹介したら1%バック」という手法もよく使われます。本当に有利な商品なら、そんなに懸命に宣伝しなくても勝手にお金が集まるものです。

 またこの手の詐欺に騙される人はいつの時代も必ずいて、騙された人の名簿は高く売れるそうです。つまり一回騙された人は何度も騙されるということです。

 外資系企業の同僚で、この手の詐欺に騙されたという話は聞いたことがありません。そもそも外国人は、日本人よりも疑い深い気質を持っています。

「日本人は詐欺に騙されやすい」と言われることがありますが、これは本当だと思います。日本人の気質としてそもそも「性善説」だからなのか、教育機関でマネーリテラシー教育が行われていないからなのか、紹介での儲け話に弱いなど原因はいろいろありますが、いずれにしても自分の身は自分で守らなければなりません。

・自分だけにおいしい話はやってこない
・元本保証で高利回りの商品はない
・人を紹介したらキャッシュバックがある投資商品は詐欺の可能性が高い
・「一口○万円」の商品はまず疑ってかかる
・よくわからない商品や日本人が運営しているのに拠点が海外の商品には投資しない

 といったことを頭に入れておけば、詐欺に騙されて自分の大切なお金をなくしてしまうことはなくなります。

生形大(うぶかた・だい)
1977年8月生まれ 富山県富山市出身。横浜国立大学工学部建築学科卒 横浜国立大学大学院修了。外資系証券(バークレイズ証券・JPモルガン証券)出身の投資家。現在、国内12棟189戸、海外3戸、都内の戸建て・区分マンション4戸の不動産を所有。不動産以外にも株・FX・先物・オプション取引・オフショアファンドなどあらゆる金融商品に精通。現在は資産運用の専門家として独立し、成功者続出の投資家を養成するスクールの運営、不動産投資セミナーの人気講師として、経済的、時間的な自由を志すサラリーマンに指導を行っている。主な出演メディアにサタデープラス(TBS系列)。主な著書に『年収1億円を生み出す[ハイブリッド]不動産投資』(ぱる出版)がある。