「無利子時代」の住宅戦略
金利がこれ以上下がることはない
未曾有の低金利である。住宅ローンの条件に限れば、自宅を購入するのに今が最もいい時期であることは疑いようがない。それもローンの優遇税制を使えば、金利は実質ゼロになる。それに反して、物件価格は以前よりも高くなっただけでなく、1年半前から横ばい傾向を示しており、値下がりを怖れる人も増えてきた。しかし、現状を漠然と怖れていても始まらない。だからこそ「無利子時代の自宅戦略」を提示しよう。
10年ものの国債利回りは、ここ10年で一直線に下げてきた。昨年は一時期マイナス金利となり、お金を預けると利子を支払わなければならないという事態に発展した。現在は金利を0%に誘導し、この目標を実現している。以下のグラフがその経緯を端的に表している。このグラフを見てわかる通り、金利はこれ以上下がらない。現在の金利が過去最低水準であることを前提に考えなければならない。
◆図表1:10年国債利回りの推移