中道こそ、幸せに生きる王道

ブッダは王族の生まれで、結婚して子どもまでもうけましたが、「この世には、避けられない苦しみがある。老い、病、死をどうしたら乗り越えられるか?」という悩みを解決するため、「楽」を否定し、妻子を残して出家しました。

その後、厳しい修行に次々と挑戦します。

当時は、身体を徹底的に痛めつけることで、悟りに至るとされていました。

一日中片脚で立っている、逆さに吊つるされる、太陽を見つめ続けるなど、過酷な行為を自らに課すのです。
そのまま、命を落としてしまう人もたくさんいました。

ブッダもまた、同じような苦行を6年間にわたって続けますが、悟りを開くことはできませんでした。

最後は、何日も飲まず食わずの日々が続いた末、ついには苦行の無意味さを知り、「中道」という考えに行き着きます。

ブッダは自身の体験から行きすぎた修行に疑問を感じたため、「楽」だけでなく「苦」もまた否定したのです。