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永久不滅.comを日本一のアフィリエイト・モールに育てたクレディセゾン

「ネットビジネスの両輪は、良いビジネスモデルと優良な会員」

【第2回】 2011年8月22日
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――ネットビジネスでの経験が蓄積していくことで、今後新しいビジネス展開も生まれてくるのでは。

 今のネット事業の収入は、まずは永久不滅.comから提携サイトに会員が流れることによる送客対価です。しかし、それだけでも、クレジットカードを使って買い物をする際のカード手数料収入の2倍程度あるので、合わせて収益性は3倍になります。

 くわえて永久不滅.com上で提携店が行う各種のキャンペーン展開も、ネット広告としての収入が入ります。

 もう1つ、今後力を入れようとしているのが、マーケティングデータ事業です。リアルの店舗でクレジットカードを使った場合は、いつどこで使ったかはわかりますが、何を買ったかまではわかりません。それがネットだと、何を買ったかまでわかります。

 今年4月からは、「永久不滅プラス」というツールバー(ブラウザに付加機能を追加するプログラム)の提供も始め、既に12万人が利用しています。このツールバーを使ってショッピングすれば、その都度ログインしなくても永久不滅.comを経由したことになります。会員にとって面倒な手間が省けて便利なだけでなく、もちろん会員の許可を取った上でですが、行動履歴の情報も蓄積することができます。

 こうした購買履歴や行動履歴と会員の属性情報が紐つけられると、日本で最も精緻なマーケティングデータになります。マーケティングデータ販売、オーディエンス・ターゲティングネット広告などの事業も、大きな可能性があると考えています。

 今年度のネット事業の利益はアフィリエイトによる約30億円ですが、今後はマーケティングデータ事業、ターゲティング広告と半々くらいにしたいですね。収益全体も、4、5年以内に数倍に伸ばすことを目標にしています。

――アフィリエイト事業を始めた当初から、こうした全体像を描いていたのでしょうか?

 いえ、まったく。走りながら考え、拡大したり統合したりしてきました。ネットビジネスとはそういうものだと思います。

 こういったスピード感には、当社のカード会社としての独自性、すなわち銀行系ではない、独立系の強みが活きているのかもしれません。しがらみがないので、スピーディに決断して動くことができます。

 私自身は、銀行でネットベンチャーの投資事業をやっていた経験が活きました。「ネットビジネスでは誰より先にやることが大事だ」ということを、身をもって知っていましたから。誰かが先に成功するのを待って、追いかけるのではダメです。絶えず旬の情報を収集し、潮目に乗れるかが勝敗を決めます。

 現在のネット会員は約600万人、年間取扱高は今年度約500億円を見込んでいます。2012年度には会員1000万人、年間取扱高1200億円に伸ばすことを目指しています。

 ここまでくれば、アフィリエイト・モールというよりも、規模的には楽天やアマゾン・ドットコム、ヤフー・ショッピングなどに次ぐ規模のショッピング・モールになるわけです。しかも、これらの企業も、ライバルではなくパートナーなので、永久不滅.comはおもしろい立ち位置になりますね。

(文/ライター大井明子)
 

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