「老いても楽しみ学べ」で
元気みなぎる高齢者たち
上海の高齢者たちが最近ますます元気だ。その健康的な生活は目を見張るものがある。それは、中国政府が高齢化対策に明確なポリシーを打ち出しているためである。「老いてもなお楽しみ、老いてもなお学べ」という“老いの哲学”に導かれ、上海の老人たちは今日も元気に活動を始める。
上海市徐匯区在住のAさん(76歳)は、朝から古典舞踊の練習で忙しい。「今日も授業があるから」と10時の始業時間を前に、自宅で踊りの復習を始めた。
Aさんが通うのは町内の「老人学校」。上海では、町や区の自治体ごとに「老人学校」「老人大学」を設置し、高齢者の学びの場を提供している。文芸、IT、音楽、語学などさまざまなジャンルに分かれたクラスがあり、高齢者たちは好みの科目を選択し申し込むことができる。
学校と名がついている以上、その指導も厳しい。Aさんがあたふたと自宅でおさらいを始めたのもそのためだ。「老師とは次回までにマスターすると約束しているから」と必死の形相だ。相手が老人だからといって老師は容赦しないから、Aさんも“ガチ”になる。