銀行の“外”だからこそ成立した業務提携

 実は、このBlue Labこそ、みずほ銀行とAirbnbを結びつけた存在であった。

 Airbnbが日本の銀行と連携するのは初めてであり、連携に踏み切った背景に「みずほ銀行の客基盤の広さに加えて、Blue Labの先進的な取り組みを評価した」(田邉泰之・Airbnb日本法人代表)という事情がある。

 一方のみずほ銀行にとっても、Blue Labは提携に必要不可欠な存在だったと見られる。

 そもそもBlue Labは、みずほ銀行の持ち株会社であるみずほフィナンシャルグループの出資比率を15%未満に留め、グループ外の企業として打ち出された。

 それゆえ、既存の制約に縛られずに企業と連携することが可能であり、山田氏も「銀行主体で行うと、銀行の取引先にホテルがいるのに民泊を支援してよいのかという意見も出たはず。銀行主体では、これだけ素早く業務提携できなかったのではないか」と果たした役割の大きさを指摘する。

 3社連携の詳細な枠組みはこれから固める予定だが、「(みずほ銀行が取り組む)社宅を含めた空き物件の仲介そのものは、奇抜なスキームではない」(前出の関係者)という意見もあり、この連携が他社にはない相乗効果を生み出せるかは未だ不透明だ。

 銀行の“外”に出たことの意味を示すためにも、成功事例を早急に生み出すことが必要だろう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 田上貴大)