大震災直後、福島にカレーを届ける

 店で食事をしていたサルマド・アリさん(22)は現在、東京・新大久保で日本語を学んでいる。首都イスラマバードの大学を出て、八潮に来た。叔父がこの地で中古車関連の仕事をしており、学校を出た後は日本に残って一緒に働くつもりだ。「店には毎日、ご飯を食べに来ます。美味しいからです。このレストランの雰囲気はパキスタンそのものです」と話した。

 戒律の厳しいパキスタンでは、人口の96パーセントを占めるイスラム教徒の飲酒は固く禁じられている。「店ではパキスタン人には飲ませません。パキスタン人の家族づれも多いので」とジャベイドさん。酒は売らないが、日本人の持ち込みは認めている。アリさんも、1日5回のお祈りは欠かさない。

 ジャベイドさんはラホールにも自宅があり、そこには1994年に結婚した妻と子供たちが住んでいる。日本に戻る際にはジャベイドさんが単身で来日した。今では年に数回パキスタンに帰り、一方で妻や4人の子供たちは学校などが長期休みの時期に日本に来る。

店ではパキスタンの食材やお菓子なども売っている

 日本人との付き合いを大切にしており、2011年の東日本大震災の直後には、友人とトラックに乗って、3回、被災地の福島県広野町にカレーやチャイを店で作って友人と共に支援に駆けつけた。ジャベイドさんは「パキスタンに戻る予定はありません。日本が気に入っています」と話した。

(ハフポスト日本版ニュースエディター 中野 渉)