20代~30代のビジネスパーソンでは、年収が高い人ほどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用率が高い――。こんな結果をインテリジェンスが運営する転職サービスの「DODA(デューダ)」が発表した。プライベートはもちろんビジネスの上でも欠かせないものになりつつあるネット上のコミュニケーションについて、ビジネスパーソンたちはどのような意識を持っているのだろうか。

 調査は、関東・関西・中部に住む「25~34歳のホワイトカラー系職種の男女」を対象に実施。調査期間は2011年3月5日~3月6日。インターネット調査で行った。有効回答数は5000件。

職種・業種で利用率の差
「二極化」の可能性も?

「年収900万円台」の利用率は68.4%!<br />なぜ高収入の人ほどSNSを使っているのか

 ツイッター(twitter)やフェイスブック(facebook)、ミクシィ(mixi)、グリー(GREE)、同調査の後に日本版がオープンしたGoogle+(グーグル・プラス)を含め、さまざまなSNSが存在する現在。複数のSNSにアカウントを持つユーザーも少なくないだろう。アンケートによれば、「SNSを利用していますか?」という問いに「利用している」と答えたのは全体の55.6%。男女別に見ると、男性は52.7%、女性は58.5%で、女性の利用率が男性を上回った。

 友人を誘う、友人とつながるというSNSの特性から考えると、SNSの利用者は元から同じコミュニティに属する場合が多い。「同じコミュニティに属する友だちの大半がSNSを利用している」という人も少なくないはずで、実際の利用者にとって55.6%という数字は「低い」と映るのではないだろうか。同様に、SNSを利用していない人にとってこの数字は「高い」と感じられるかもしれない。

 また、この属するコミュニティによって利用率が変動しやすいという特性から、業種別・職種別の利用率の差も出やすいと考えられる。

 利用率の高い業種のトップ3は「メディア/広告」(75.6%)、「IT/通信」(64.7%)、「金融」(56.9%)。職種別で見ると、「企画/マーケティング」(82.1%)、「クリエイティブ」(80.5%)、「ITエンジニア」(62.8%)だった。実際にSNSやネットサービスに関連する仕事に就いている可能性の高い業種・職種がトップ3を占めたかたちだ。また、人脈作りや他業種とのつながりに重きを置く業種・職種であるとも言えるかもしれない。DODAも「利用率が高い業種、職種ではさらに利用率が高くなり、利用率が低い業種、職業では普及しないという利用状況の二極化が進むかもしれません」と分析している。