フジロックで多くの人から聞いた不満
夏フェスのシーズンがやってきた。つい先日も、フジロック、ロック・イン・ジャパン と、大型フェスが立て続けに開催され、たくさんの観客が音楽の魅力に酔いしれた。
著者も、先月末に行われたフジロックに参加してきた。そこで多くの参加者から聞いた不満が、「隣の人が大声で歌詞を熱唱していて、ミュージシャンの歌が聴こえなかった」といったものだ。人気アーティストのライブは、入場規制がかかったすし詰め状態で聴かなければいけないハメになるため、隣の人の声が特に気になったようである。
ある30代の女性は、「横にいた男性が大声で歌っていて、ライブに集中できなかった。お前の歌を聴きに来たんじゃない、と思いました」と憤る。別の20代の女性は、後ろで熱唱していた男性に対して、「静かにしてください」と注意したという。
歌詞を歌いやすい邦楽アーティストのライブで、特にこの問題が起こっているようだ。会場中の観客が熱唱して、まるでカラオケのような状態になることもある。しかし、クラッシックならいざ知らず、ライブとは本来、大人しく静かに観なければいけないものではない。まして、ロックフェスだ。アーティストによっては、歌詞をステージの大型スクリーンに表示する場合もある(フジロックでは、小沢健二がそうだった)。
果たして、“ライブで観客が歌詞を熱唱する行為”は本当に迷惑なのだろうか。