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加藤孝博・マカフィー(日本法人)会長インタビュー
「インテルとのタッグで市場のパラダイムは激変。
得意の“現場主義”で次世代セキュリティを席巻する」

【第5回】 2011年9月15日
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買収で付いた破格のプレミアム
インテルとの連携はパラダイムを変える

――インテルがマカフィーの買収に使った金額は、約76億8000万ドル(約6500億円)と、同社の買収案件では過去最大となった。これは、米国における2010年のM&A案件でも、トップの金額となる。よほどマカフィーに魅力を感じていたのだろうか。

 マカフィーの企業価値の1.6倍もの資金を使ったわけだから、我々の技術や世界におけるプレゼンスを、非常に高く評価してくれていたのだと思う。

 参考までに引き合いに出すと、1998年に私が在籍していたディジタル・イクイップメント・コーポレーション(当時在籍していた日本法人は日本DEC)をコンパックが買収したとき、同社の社員数は約6万5000人、買収金額は約96億ドルだった。

 それに対して、マカフィーの社員は約6500人と、当時のコンパックの10分の1程度。にもかかわらず、それと大きく変わらない買収資金が充てられたわけで、相当なプレミアムがついたことになる。

――今後マカフィーは、インテルの傘下に入っても独立独歩でやっていくのだろうか。近い将来、事業統合する可能性はないだろうか。

 インテルのソフトウェア事業部の下に、マカフィーを含む10社ほどの子会社が連なる格好だ。これからも、各々が独立の子会社としてやっていく。インテルとは、これまでの提携と近い形で相乗効果を出していくつもりだ。

 ハード企業とハード企業、ソフト企業とソフト企業同士だったら、むしろ事業統合をしたほうが効率的かもしれないが、インテルとマカフィーはそれぞれビジネスの性質がかなり違うので、その必要性はないと思う。

――これから両者の相乗効果をどのように発揮していくのか。

 インテルは、マイクロプロセッサ分野で世界の9割近いシェアを持っている。これは圧倒的な強みだ。我々は、その全てに対してセキュアな環境を実現できるテクノロジーを提供する。こうした強力なビジネス・ポートフォリオが生まれることにより、セキュリテイ市場において圧倒的な強みを持てるようになる。

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