自然界にも、1日「アウェイ」で過ごす動物はいない
自然界で考えても、肉食動物や雑食動物が1日10時間もアウェイの状況で活動していることはありません。
たとえば、サバンナのライオンも1日のうち狩りで時間を費やすのは1時間以内であり、ほとんどの時間を縄張りの中(ホーム)で家族とくつろいでいます。
それに比して、現代人は自然界ではあり得ないほど多くの時間をアウェイで過ごしています。とくに東京では、朝夕、満員電車にぎゅうぎゅう詰めにされますが、これはかなりのストレスです。会社に着いただけでヘトヘトになってしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
密集空間がストレスになることは、ラットを使った実験でも確かめられています。
幅・奥行きが30~40センチ、高さ20センチぐらいのケージにオスのラットを3匹入れてやると24時間以内に胃潰瘍を引き起こします。
人間にとって、満員電車は小さなラットケージのようなもの。東京では、ワンフロアのオフィスに100人以上が働いていることも希ではありません。
こんな状況では交感神経が疲弊し、胃潰瘍を起こすのも当たり前です。