なぜ「アウトドア」がおすすめできないのか?

 なぜアウトドアが疲れてしまうのかを考えてみます。

 そのために、まずは「ホームとアウェイ」についてお話ししたいと思います。

 日常生活の中で、ホームとアウェイを意識したことはあるでしょうか。

 サッカーや野球などのスポーツで、ホームやアウェイという言葉はよく使われますが、ふだんの生活の中においては、ホームが文字通り「家」「自宅」などで、アウェイはそれ以外の「外」すべてです。会社であったり、学校であったり、スーパーであったり、「家」の外のすべての空間がアウェイです。

 何の気兼ねもなく自由にくつろげる自分の家(ホーム)と比べ、アウェイ、すなわち家の外は危険がいっぱいです。

 いつどこで不測の事態に遭遇するかわかりませんし、他人の目にさらされることもあって、無意識のうちに常に「緊張状態」を強いられます。つまり、交感神経が常に優位な状態になっているわけです。

 家から外に出た瞬間、もうそこはアウェイの世界。ということは、毎日8時間以上、外で働いている人は、通勤時間を含めると1日10時間以上をアウェイで過ごしていることになります。

 アウェイで過ごす時間が1日10時間以上もあるということは、動物にとって大きなストレスです。