これが北朝鮮がミサイル発射をした際に、敵視する米国と並んで、日本にも言及する背景となっている。

 圧力は外交手段として正しいし、これを強化していくべきだが、これを「圧力、圧力」と口に出して強調することは、国内的にはともかく、外交目的にかなうとは考えられない。

北の「非核化」は米韓日中に共通利益
信頼関係構築の外交努力が足りない

 外交として重要なのは、国内で「圧力」を喧伝することではなく、制裁の実効性を高めていくことだろうし、このため中国と意思疎通を密にし、協議を重ね、中国を動かすことだろう。

 中国は北朝鮮問題の外交的解決の鍵を握る。はたして日本は中国と密接な協議ができているのだろうか?

 どうもその気配はない。北朝鮮の「非核化」という点において、中国と日米韓の利益は共有されている。

 朝鮮半島で戦争を起こしてはならないと言う点でも共通利益がある。

 非核化のためには平和条約を結び南北朝鮮の現状を固定化しても良いという立場についても、2005年9月の、南北朝鮮と米中露日の六者会議共同声明に盛り込まれている。従って中国との間で大きな利益の相違がある訳ではない。

 ただ問題は本来、北朝鮮問題解決のため連帯を強化しなければならない日中韓三者の相互信頼関係が全く欠如していることだ。

 中国は「THAAD」配備で韓国との関係が極めて冷却化し、日本は常に「対中牽制」を行っているとして、未だに関係改善に踏み切ろうとしていない。また日韓関係も文在寅・大統領就任以降、ギクシャクした関係のままだ。

 北朝鮮問題解決のために三者間の信頼関係を構築するのが先決でないのか。

問題解決の出口戦略に必要な四者協議
軌道に乗せるため日本は主体的役割を

 北朝鮮核問題は今に始まった訳ではなく、1994年の米朝枠組合意、2005年9月の六者協議共同声明など約30年の歴史を持つ。

 この間、北朝鮮は国際社会を偽って核開発を続け、2006年9月の核実験以降6回の核実験を重ね幾度もミサイル実験を重ねてきた。

 北朝鮮が金正恩体制の護持のため、核を抑止力として保持することを目的に相当高いレベルまで開発を成功させた以上、これを廃棄させるのは至難の業なのだろう。

 しかし外国でのテロを含め、これまで国際法に違反し続けてきた北朝鮮という国が核兵器を保有することは、日本にとって尋常でない脅威となり、地域の安定を著しく損なうことが明らかだ。