注目度高まる
アナログな見守りの効果とは

 この「みまもり訪問サービス」で行う生活状況のヒアリング項目には、最大10項目が設定可能。「体調の状態」「食事の規則性」「心配事の有無」など固定の7項目に、家族が高齢者の状況に合わせて「知り合いとの交流の頻度」「不審な業者との接触の有無」「持病の状態」などから3項目を選んで追加できる。

 聞き取った情報はタブレット端末に入力し、家族にメールで送信される。月額利用料は2500円(税別)。さらに、もしもの時に警備会社が駆けつけるオプションサービスを、月額800~3100円(税別/駆けつけ料金は別途)で付けることもできる。

 実際にサービスを利用する高齢者やその家族からの評判は上々だ。高齢者と遠方の家族が互いに安心感を持てたり、両者のつながりをより強めたりする効果が上がっている。

「ご利用者様から『身体の体調が良くない。買い物に行けない』等のお話があった際、その旨をご家族様に報告したことがご家族の帰省回数が増えるきっかけになるなど、ご利用者様に喜んでいただいています。また、ご家族様への報告書にご利用者様の写真を添付することで、ご家族様から『元気な姿が確認できて安心した』との声をいただいております」(日本郵便広報室)

 また、こうした人による見守りサービスが、ふるさと納税の返礼品となる例も。福島県須賀川市は今年、「ヤクルトレディ」と連携して、市内で暮らす高齢者の安否などを確認する「ヤクルト配達見守り訪問」サービスをふるさと納税の返礼品に加えた。ヤクルトレディが週に1回、指定された世帯にヤクルト製品を届け、高齢者の安否や体調の変化などの確認を行うもので、寄付額2万5000円で3ヵ月間サービスが受けられる。同様の取り組みは栃木県小山市でも開始されている。

 AI時代にじわりと注目度が上がりつつある、人手によるアナログな見守りサービス。外出が容易でない高齢者もいるなか、このように在宅しながら人とふれあう機会は息抜きや楽しみの1つになりうる。生命の安全という観点から、人感センサーやカメラなどの機器設置による常時見守りが必要な場合もあるだろうが、そこに人のつながりによる見守りを組み合わせれば、より強力なセーフティネットになりそうだ。

(藤崎雅子/5時から作家塾(R))