しかも、両国の今後3年間の必要調達額が延べ9000億ユーロ程度と、現在のユーロ圏の金融支援の残り枠を上回るため、この2ヵ国が金融支援を受けることは困難であり、国債の借り換えに窮すると考えられる。さらに、債務不履行によってギリシャ国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の精算が発生。世界の金融機関同士がCDSを介してつながっているため、世界的にどの金融機関がどの程度損失を被るのかとの疑心暗鬼が蔓延して、短期金融市場が機能不全となり、流動性確保に窮した欧州金融機関が東欧諸国から急激に資金を引き揚げることも予想される。

 今回の首脳会議において、欧州金融機関が12年6月末にかけて延べ1064億ユーロ資本増強を進める方針が打ち出されたが、そもそも強制力を伴わないだけに十分な増資が進むのかは疑問であるが、仮に進んだとしてもギリシャ国債が債務不履行となれば、金融市場は制御困難な状態となろう。それだけに、最大1300億ユーロの第2次金融支援の実施に展望が開けたことは極めて重要である。

市場が再度リスク回避行動を強めないためには
民間部門関与の詳細確定が課題

 ただし、声明文だけを以って第2次金融支援の実施が確定したわけではないのも事実である。第2次金融支援の融資額が確定するには民間部門関与の詳細が判明、多くの民間金融機関がそれに応じることが必要であるが、現時点では詳細が不明という点で課題は残っている。

 今回の民間部門関与は、民間金融機関が自主的に旧債券の5割削減を伴う超長期ギリシャ国債への交換に応じ、交換後の債券の元本に対しユーロ圏諸国が最大300億ユーロの担保資金を提供する内容になると予想される。しかし、民間部門関与の詳細が判明しなければ民間金融機関がどの程度自主的に債務交換に応じるのかの目途が立たない。26日時点では第2次金融支援を通じた融資額は最大1000億ユーロとされているが、民間部門関与の実施に算段が付かなければ第2次金融支援額の正確な金額も確定しない。