セブンやファミマの自販機が異業種の100均やホムセンに置かれる日

コンビニエンスストアが展開している専用の自動販売機がドラッグストアや、ホームセンターに入る日が来る!? セブン-イレブン・ジャパンはカップ麺やおにぎり、飲料を並べた専用のコンビニ自動販売機を展開する。コンビニ自販機ではファミリーマートが先行しているが、ついにマイクロマーケットでもコンビニ大手1、2位による開拓競争が始まる格好だ。だが、それだけではない。コンビニによる新たな系列化が始まる可能性も否定できない。(流通ジャーナリスト 森山真二)

セブンとファミマが展開する
コンビニ自販機

 コンビニはすでに全国で6万店に迫る勢いで、店舗数自体はかねて飽和に近いとされている。例えばセブン-イレブンが9月末現在で1万9860店と2万店に王手をかけているし、ファミリーマートが1万7800店とセブン-イレブンを追っている。

 そのせいか、最近の都市部ではセブン-イレブンとファミリーマートの看板ばかりが目立つようになってきている。

 井阪隆一・セブン&アイ・ホールディングス社長は「セブン-イレブンは改革を続けていけば、飽和にはならない」としており、強気の出店を続けている。

 つまり、常に商品、売り場が変わっていれば消費者の飽きもなく、支持され続けるという、ライバルとの相関関係ではなく「絶対」の追求なのである。

 しかし、どう考えてもコンビニの数は多い印象を受けるし、最近では1店あたりの商圏規模はどんどん狭小化している。

 そこで出店するほどでもないが確実にニーズが見込めるオフィスビルや工場、物流センター、学校などの従業員休憩所や待合室、また食堂などに専用のコンビニ自販機を設置し、取りこぼしているニーズを拾っていこうというのである。