消費者側でも、店に行くまでもないが身近で買えるなら、また食事はしたいが外食店やコンビニに行く時間が割けない、というニーズはある。コンビニ自販機はそんな供給側と需要側のニーズの一致から出てきたといえるのだ。
実際のところ、セブン-イレブンが展開する自販機はおにぎり、パン、サンドイッチという軽食を中心に、飲料などを4温度帯で管理しており、販売期限が切れると販売を休止する機能も搭載している。
近隣の店舗が管理や運営、商品の補充を実施、売上高は管理する店舗に計上するというやり方。先行しているファミリーマートは商品の補充などは飲料の自販機を手掛ける企業に委託している。
設置の目標だが、今のところセブン-イレブンは18年2月まで100台、19年2月までに500台を設置する計画だ。
これに対抗するように、ファミリーマートではすでに2000台を展開してノウハウの蓄積が進んでいる強みを生かし、19年2月までに1000台程度を上乗せする計画を打ち出した。
しかし、これだけではただのマイクロマーケット市場の獲得競争である。
業界で有力視されている
ドラッグストアやホームセンターでの自販機
では今後どんな展開が考えられるだろうか。業界で有力視されているのが、ドラッグストアやホームセンターなど、異業種へのコンビニ自販機の設置である。
かつてローソンとマツモトキヨシホールディングスが提携、コンビニとドラッグストアのハイブリッド型店舗を立ち上げようとしたことがある。この提携も事の始まりは、ローソンの弁当のケースをマツキヨ店舗に設置して販売できるようにしたらどうかというアイデアだった。