Ryuichi Sakamoto: CODA
本年秋に日本でも劇場公開される、スティーヴン・ノムラ・シブル監督による坂本龍一を題材にしたドキュメンタリー映画。2011年の東日本大震災後から今年の新作発表までの坂本龍一の社会とのかかわりや音楽活動を追った内容となっている。2017年ヴェネツィア国際映画祭で先行披露となった。

 

最初はそのタイトルはイヤだったんですよ

─今年の秋に、そんな”自由”な近年の活動を追ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』も公開されます。「CODA=終章」というタイトルにどきっとするのですが。

 ぼくも最初はそのタイトルはイヤだったんですよ。かなり抵抗した。終章だなんて、なに? ぼくの人生はもう終りなの? って。

 でも、短くて意味が深くて音楽用語でもあり、覚えやすいということで、それに替わるいいタイトルはないのかなと受け入れました。ま、終章の始まり、これから新しい章がまた始まるんだという気持ちでいこう、と。

─完成した映画のご感想はいかがですか?

 試写では最初は自分の映画だなんて照れ臭いし、いやだなあなんて思いながら見始めたんだけど、けっこう引き込まれました。内容が濃い、詰まっているなと思った。

 ドキュメンタリー映画は往々にして長くて、そのぶん薄い。どんなによい題材でも2時間3時間あると退屈してしまう。シブル監督には、だからできるだけ短くしてよと頼んでいたのですが、それを聞き入れてくれたのか簡潔で濃い内容になっていたのでよかった。

─選考の投票権を持つアメリカのアカデミー協会の会員ですよね。

 この映画が選考対象で出てきたら、そうとう気恥ずかしいですよね。自分を対象にした映画に投票してもいいのかな? いいなら投票しちゃおうかな(笑)。