このところは英独の株価指数も最高値圏にあるなど、株高は世界的な流れ。特に米国株は日本市場の投資家心理も大きく左右する存在であり、出遅れ感に着目した外国人投資家の買いが息の長い日本株上昇を演出したと目されている。

市場は“総強気”の様相

 とはいえ、短期的な過熱感も高まる中、今後も強気一辺倒を保てるかどうかは予断を許さない。例えば、足元で好調な米経済は景気拡大局面が今年7月で9年目に入った。戦後の拡大局面の平均期間は約5年で、景気循環が終局を迎えつつあるとの観測は根強い。

 また、現在は好況下でも物価が上がらず、低金利政策が長引くとの思惑が「適温相場」とも呼ばれるサイクルを生んでいるが、米長期金利の上昇などでバランスが崩れれば、大幅な株価調整を余儀なくされるとのシナリオもくすぶっている。

 ある海外機関投資家は、共産党大会を終えた中国をめぐり、民間債務がGDPの倍以上に膨らむ現況に警戒感を示す。心配の芽を挙げれば切りはないが、北朝鮮情勢が急激に悪化するリスクも依然否定できない。

「(日経平均が)2万5000円を目指す」といった威勢のいい予想も増えてきたが、高値圏で買い場を見定めるのは容易ではない。市場関係者が半ば“総強気”に傾くのを見るにつけ、海外主導の株高の歯車が逆回転する近未来を念頭に入れ始める方が無難だと思えてきてしまう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平)