プロ野球・ドラフト会議では今年も数多くの才能ある高校生が指名された。彼らはこれから交渉権を得た球団と契約を交わし、高校卒業後、プロとしての選手生活が始まる。
だがJリーグでは、この11月1日、高校1年生でプロ契約をした選手がいる。FC東京の久保建英(16)だ。
久保は日本のサッカーファンなら知らない人はいないほどの注目選手だ。10歳の時、世界的ビッグクラブFCバルセロナの下部組織(カンテラ)の入団テストに合格。スペインの同カテゴリーのリーグ戦で得点王になるなど大活躍を見せ、このまま行けば同じバルセロナの下部組織育ちからスーパースターになったリオネル・メッシのようになるとさえ言われたほどだ。しかし、バルセロナが18歳未満の外国人選手の獲得・登録での規定違反を犯したとするペナルティを受け、久保は公式戦に出場できなくなってしまった。やむなく久保は帰国し(13歳時)、FC東京の下部組織でプレーすることになった。
帰国後も久保は非凡な才能を見せつけ、FC東京では中学生にもかかわらず、U-18のチームに昇格して活躍。日本代表としてもU-16を皮切りに、U-17W杯、飛び級でU-20W杯でもプレー。2020年東京五輪では中心選手としての活躍が期待されている。
その久保がFC東京とプロ契約を結んだ。高校1年生、16歳のプロが誕生したわけだ。
もっともJリーグでは過去にも高校在学中にプロになった選手はいる。久保と同じ16歳でプロになったのは柿谷曜一郎(セレッソ大阪)、宇佐美貴史(ガンバ大阪-現ドイツ・デュッセルドルフ)。17歳では香川真司(セレッソ大阪-現ドイツ・ドルトムント)、原口元気(浦和-現ドイツ・ヘルタベルリン)、高萩洋次郎(広島-現FC東京)、杉本健勇(セレッソ大阪)、久保裕也(京都-現ベルギー・ヘント)、指宿洋史(スペイン・ジローナ-現千葉)などがいる。