Photo by Kazutoshi Sumitomo

 われわれはその考え方を疑い、いかに顧客の感動を消さないようにチェーン展開できないかというところに取り組むのです。感動するシーンや、「お、すごいな」という瞬間があれば、必ず顧客は付きます。ですから、感動を再現することが、われわれのビジネスの根幹なのです。

――丸亀製麺の利用客はどこから流れてきているとみていますか。

 普通に食事しようと考えた顧客が、「じゃあうどん食べようか」とわれわれの店を選んでいるのだと思いますよ。中食市場を奪うような存在になりたいという思いはありますが、奪っているという印象はないですね。また、そば店の顧客をターゲットにしたことは一度もありません。

 重要なのは、お腹が空いて何を食べようかと考えたときに、「あ、丸亀に行こう」と想起させることでしょう。行きたい店の1つに入っておくことが大事だと考えています。

――都心部は駅前から外れたところにあることが多いです。

 われわれのメイン市場は郊外のロードサイドです。次が、全国の商業施設のフードコート。日常の生活圏に近いほうが、出店機会が多かったことも理由です。都心はオフィスビルなどまだ限定的ですね。厨房などの店舗設備が重たいために床面積が必要で、家賃も高くなる。コンパクトにし、われわれの魅力を削ってまで出店することはあまり考えていません。

――丸亀製麺以外の他業態を手掛ける方針はいつから考えたのですか。

 約3年前ですね。丸亀が全国に広がり1000店が見えてきたときに、次は新業態だろうと。成長の踊り場をつくらないことがテーマで、出店を重ねて成長していきたいのです。

 2025年度末に国内2000店、売上高2000億円が目標で、うち1000店は丸亀です。7月に買収した晩杯屋は単独で相当いくと考えていますが、他にも社内で手掛けている新業態がとんかつなど複数あり、100~200店の業態を5~10個作ることが理想型です。