11月17日にビットコインから新しい通貨の分岐が予定されていたが、日本時間の11月9日未明、この分岐は取り止めになった。
分岐したブロックチェーンで送金者の意図しない取引が勝手にされる「リプレイアタック」と呼ばれる攻撃に対する防御が不十分なままで分岐し、ビットコインが「欠陥通貨」になって信頼が失われる危険があったのだが、それはひとまず回避された。
一方で、少額高速決裁に向けた技術開発が進んでいる。ごく最近、数セント程度の少額の支払いで記事を投稿したり読んだりできるサービスが開始された。今後の進歩が期待される。
欠陥通貨になる
危険は回避された
今回の騒動は、「Segwit2x」という新しい規格の導入を巡るものだった。本コラム「ビットコインに11月再分裂の危機、前回より事態は深刻」で説明したように、これは、今年の7月から8月にかけての分裂とは、性質が違うものだった。
その理由は、「リプレイアタック」に対する防御が十分でなかったことだ。