5分の企画が10年ぐらい続いていく企画になる

 企画書は、きれいすぎるとつまらないのです。

 それよりも、その企画に対しての熱意がどれだけ伝えられるか、コンセプトがどれだけ明確にわかるかが重要です。

 お箸袋ですらわかるのだから、A4、1枚のスペースがあれば十分です。

 うまくいくアイデアは、企画会議をスルスルと通過します。

 難航して決まった企画は、そのあともうまく転がりません。

 「ここで苦労しておいたら、あとでラク」ということはないのです。

 本の企画にしても、「こういうのやろうと思うんだけど」と書きながら説明して、ささっと決まるのが、うまくいく企画です。

 10冊でも20冊でもシリーズ展開できる企画が、フッと出てきます。

 1時間の企画会議のうちのたった5分でできるのです。

 「こんなにラクでいいんだろうか」と少し不安になります。

 でも、そういう時のほうがうまくいきます。

 5分の企画が10年ぐらい続いていく企画になるのです。

 難航して、ミーティングを2回も3回もやる時は、その企画はたいていうまくいきません。

 お互いが落書きをし合うくらいのほうが、いい企画になっていくのです。