8万円という金額は決して小さいものではありません。なのに、行き当たりばったり、思いつきだけで動いてしまうので、せっかくの制度を効率よく活用できていなかったようでした。

2000円自己負担するだけで
高額の返礼品がもらえる

 ここで、Uさんがうまく使えていない「ふるさと納税」という制度について簡単に説明しておきましょう。

 この制度は、自分の住む自治体に支払うべき住民税の一部を、自分の好きな自治体に“先払い”するイメージの「寄付制度」です。

 寄付した金額から2000円差し引いた金額が、翌年の住民税から引かれます。その代わりに、寄付した自治体から、寄付額に応じて特産品の食料品や工芸品といった中から自分の好みの物が「返礼品」としてもらえます。

 つまり、住民税相当額は実際の住民税だったり、寄付だったりと形を変えながら、複数の自治体に支払いますが、寄付額から引かれる2000円を自己負担するだけで返礼品がもらえる、お得な制度だと言われているものです。

 一時はものすごい人気で、自治体にとっては大きな収入源になったため、特産品の品揃えを多くしたり、還元率(寄付額に対して何割程度の金額の返礼品がもらえるかということ)を高くしたりするなど、競争が激化しました。

 そのため総務省が、2017年4月に「返礼品は寄付額の3割以内程度、家電や装飾品などは避けるべし」といった趣旨の通達を出すに至ります。すると、徐々に返礼品の品揃えが変わり始め、魅力が減ってきたとも言われています。また、制度自体にも賛否両論があります。しかし、それでもお得な制度として今年もよく利用されているようです。