病床数は、病院のホームページの「病院紹介」や「施設基準」などに記載されていることが多い。また、受付や会計に掲示してあるので、直接確かめたり、電話で問い合わせたりしてもいいだろう。

 だが、いちばんいいのは、かかりつけの診療所をひとつ作っておくことだ。いざ病気になったときに慌てなくて済むように、一定の年齢になったらかかりつけ医を作り、病気の症状に合わせて適切に病院を紹介してもらえるようにしたいもの。医療機関の少ない地方では、選択肢は少ないかもしれないが、都市部なら近所の評判を聞いたりしながら自分に合った診療所を探しておこう。

定額負担の本来の目的は
医療機関同士の紹介活動

 一方で、日本でイギリスのような医療機関の機能分化が進まないのは、そもそも病気全般を診断できる家庭医が少ないことも影響している。来年度から、新専門医制度がスタートし、プライマリケアを専門に行う「総合診療医」の教育が始まるが、国民に認知されるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

 医療制度は、主に社会保険料と税金で運営されている公共性の高い事業だ。無駄を省く努力は、国民にも求められる。日本の医療が崩壊しないように、症状に合わせて上手に医療機関を使い分ける習慣をつけるようにしたい。

 制度導入後、紹介状なしの初診患者が減ったとはいえ、その割合はわずか2.9%だ。これで、勤務医が過酷な労働から解放されるとはとても思えない。

 そもそも紹介状なしの大病院の受診時定額負担は、大病院が患者からお金をたくさん取ることを目的としたものではない。あくまでも、医療機関の機能分化を進めるために導入された制度だ。

 だとすれば、お金さえ払えば紹介状なしでも患者も受け入れ続ける大病院は間違っている。地域の中小病院や診療所と連携して診療する体制を早く構築して、定額負担の徴収などしなくて済むように、患者を地域に帰す啓蒙活動をしてほしいと思う。

 病院がそうした姿勢を見せてくれなければ、新たな負担を背負わされる国民はとうてい納得できないのではないだろうか。

(フリーライター 早川幸子)