第三因子の「なんとかなる!」因子を高めるには、ネガティブなことをポジティブに書き換えるエクササイズが効果的だ。まず、悲観的になってしまうことを列挙していく。そして列挙したものを反転させて、「なんとかなる」と書き換えてみる。

 例えば、「あの仕事の締め切りには間に合わない」という内容を、「あの仕事も上司に相談してみんなに協力してもらえれば、間に合うだろう」と書き直す。そうすると、脳がポジティブな言葉に反応して、「なんとかなるかもしれない」と思えるようになる。

 第四因子の「ありのままに!」因子を向上させる際も、ネガティブなことをポジティブに書き換えるエクササイズが有効である。例えば「人目を気にして、会議中に発言できない」を「人目を気にせず、今日からはもっと会議で発言してみよう」と書き換えるのだ。

 こうしたエクササイズを、心を込めて続ければ、高い幸福度を維持できる。

一読のすすめ

 要約では、ポジティブ心理学の概要と幸せの4つの因子、これらを高めるためのハッピーエクササイズを紹介した。他にも、「結婚や子どもが及ぼす幸せの影響」や「ストレスとの向き合い方」、「ポジティブ心理学をどう社会で活かしていくか」などが取り上げられている。本書から理論や方法を学んで終わりではなく、タイトル通り学びを「実践」に移して、あなたの幸福な人生に役立てていただきたい。

評点(5点満点)

著者情報

前野 隆司(まえの・たかし)

 山口県生まれ、広島県育ち。東京工業大学卒、同大学院修士課程修了。キヤノン株式会社勤務、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、ハーバード大学客員教授、慶應義塾大学理工学部教授などを経て、現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。博士(工学)。研究分野は、ヒューマンマシンインターフェースから、幸福学、感動学、共感学、イノベーション教育、コミュニティーデザインまで、幅広い。『脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説』(筑摩書房)、『幸せのメカニズム―実践・幸福学入門』(講談社)、『幸せの日本論』(KADOKAWA)など著者多数。

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