仕事でピンチに直面し、身動きがとれなくなったことはありませんか。そんなとき、生真面目に考えれば考えるほど、ドツボにはまってしまいます。窮地を脱出するためには、深呼吸をしてちょっと肩の力を抜き、頭のネジを緩めたほうがいい……。さて、絶体絶命のピンチから、あなたを救う「ものの見方」とは?
「マッチ棒のチリトリ」の問題に、ヒントが……。
はじめに、ちょっとこの問題にチャンレンジしてみてください。昔、流行したマッチ棒の問題です。「懐かしい」と思う方は、それなりの年代でしょう。しかし、若い方には新鮮かもしれませんね。
■問題
4本のマッチ棒でできたチリトリの中にゴミが置いてあります。では、このうち2本のマッチ棒を動かして、チリトリの中にあるゴミを外に出してください。動かしたあとのチリトリのかたちは同じものとします。さあ、制限時間は、1分です。
正解は、次の図のとおり。できなかった方は、おそらく中に置かれたチリを中心にして、マッチ棒を動かそうとしたからです。
多くの人は、縦に置かれたマッチ棒(チリトリの奥に当たる部分)を、下に半分だけずらして、チリトリの向きを変えるという発想が出てこないのです。
窮地に陥ったときの私たちの考え方も、ちょうどこの問題と似ています。ほんの少し、視点をずらせば解決の糸口が見えてくるのに、自分なりの枠組みを外さないために、八方塞りになってしまうのです。