基本的に「一時金受取り」の方が手取りが増える!

 複数の条件で試算したところ、年金運用率3%、年金受取り期間を60歳から15年間とすると、手取りは年金方式のほうが少し有利でした(退職金は2000万円)。

 しかし、これは東京23区在住のケース。国民健康保険と介護保険の保険料は自治体によって大きく異なり、全国的に見ると東京は負担が少ない方です。社会保険料の負担が比較的重い大阪市で試算すると、期間15年と長くしても一時金のほうが有利の結果となりました。

 さらに、試算は「今の条件」のもので、条件は今後変わる可能性が大きいでしょう。受取り期間中に年金の運用率が引き下げられたり、国民健康保険料と介護保険料がアップしたりすると、年金方式の手取りは今より少なくなります。

 年金の運用率、受取り期間、どこに住んでいるのかなど条件にもよりますが、基本的には「一時金受取り」を多くするのがおすすめです。