内閣総理大臣ですら洗脳する
官報複合体の「嘘」
東京電力福島第一原発の事故は、日本の社会システムの欺瞞、とりわけパワーエリートたちの驕りを、世間に知らしめるきっかけになったようだ。
放射能事故における数々の情報隠蔽は、結果、多くの国民を被曝させ、それは食品などを通じて内部被曝という形で現在も進行している。また、そうした放射能事故処理の失敗は、国際的に日本という国家全体の信頼を落としめるに十分なものになっている。
果たして、そうした欺瞞は、徐々にではあるが明らかになりつつある。それは、原発事故以降、自由報道協会などを中心としたフリーランスやネット、あるいは海外メディアたちの努力によって事実に近い情報が明らかになってきたことが大きい。
とりわけ、インターネットの役割は大きい。とくにツイッターなどのSNSやニコニコ生放送、IWJのユーストリーム中継などによって、一部の国民が、政府やマスメディアの隠してきた現実に直面し、情報を比較検証できるようになったことが覚醒をもたらしているといってもいいだろう。
だが、それでも、そうした動きはあまりに遅い。震災発生から9ヵ月、手遅れになり始めている事象もある。なにより、霞ヶ関や記者クラブなどの「パワーエリートたち」は、いまなお自らの保身のために、「嘘」をつき続けているのだ。
官報複合体によるそうした「嘘」は、国家権力の頂点にいるはずの内閣総理大臣ですら洗脳してしまっている。
先週9日、野田首相になって初めて記者会見で質問をすることができた。