岡田武史(おかだ・たけし) 1956年、大阪府生まれ。今治.夢スポーツ代表取締役会長。早稲田大学卒業後、古河電気工業へ入社。ディフェンダーで、日本代表として国際Aマッチ24試合に出場。引退後の97年に日本代表監督となり、史上初のW杯本選出場を実現。その後、Jリーグ監督、日本代表監督再就任、中国サッカーチームの監督を経て2014年にFC今治のオーナーに就任。「岡田メソッド」を基に、日本サッカー界の「育成改革」、さらには「地方活性化」に取り組む。 Photo by Y.K.

小泉文明(以下、小泉) スタートアップを語るときの岡田さんはとても熱かったです。その熱に導かれるように、バリバリ活躍されている方が今治で岡田さんと一緒になってチャレンジしている。岡田さんの“巻き込み力”はすごいと思います。

岡田 ハハハ、“岡田ウイルス”なんて呼ばれているんです。俺の感染力は、強いのかな(笑)

小泉 「経営力」というのは採用も含めてどう人を惹きつけて、ミッションの達成に向けてどうまい進できるかだと思っているのですが、岡田さんはそれを持っている人だなと感じました。それから、初対面のときに印象に残っているのは、一緒にいた経営者仲間を片っ端から「ウチでもやってみないか?」って口説いていたことですかね。僕も口説かれました(笑)。

ベンチャー先進国の米国でも
成功者は40、50代が多い

岡田 僕がなぜ積極的に若い経営者、起業家の人たちに会いたいかと言えば、刺激を受けるからです。小泉さんに対してもそう。アイデア、エネルギーとみんな“起業家精神”みたいなものがあるじゃないですか。みんな死にもの狂いで考えている。僕だってそう。今治市から無償で土地を借り受けて、公共の資本を1銭も入れずに自前で5000人収容のスタジアムをつくりました。人口16万人の町に5000人を入れるのは絶対に無理だと言われたんです。でも9月、こけら落としの試合で5200人のお客さんが来てくれた。どうしたら来てくれるかって、本当に死にもの狂いで考えましたよ。

小泉 ベンチャー先進国の米国で、成功しているスタートアップの確率を見ると40代、50代が実は高いんです。それはやっぱり、それまで築いた人脈や経験を活かして起業するので、成功できるんだと思うんです。でも、日本はどうしても若い人が起業するというイメージになっている。日本もマインド一つで40代、50代の人がチャレンジできるはずなんです。

岡田 僕がオーナーに就いたのは58歳のときでしたしね。