『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』がダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。
それが「あなたの課題」ならば、
たとえ親に反対されても従う必要はない。
自分の課題に足を踏み込ませてはいけないのだ。
自分の親から結婚を反対されたとしたら、あなたはどうするでしょうか?多くの人は「親を悲しませたくない」という気持ちと「パートナーと別れたくない」という気持ちの板挟みに苦しむことでしょう。そして、イヤイヤながらも親の言いつけを守り、結婚をあきらめる人もいるでしょう。また、親を説得しようと躍起になる人もいるかもしれません。
もちろん、実際にどのような決断を下すかは本人次第。一般的な正解はありません。しかし、対人関係の基本原則である「課題の分離」に照らして考えるとすれば、以下のような対応が考えられるでしょう。
「賛成してもらえないのは、とても残念だけれども、私は自分で選んだ人と結婚します」こう宣言をすればいいのです。「そんなことをしたら親を悲しませてしまう……」とちゅうちょする人もいるでしょう。しかし、子どもの結婚で親が悲しむのは「親の課題」です。あなたの課題ではありません。「親の課題」に踏み込まず、そして「自分の課題」に親を踏み込ませないこと。 にっこり笑って、しかし、はっきりと「ノー」と告げるのです。
もちろん、その際に親を責めたり、攻撃してはいけません。また、親の考えをねじ伏せて、無理矢理賛成させようとしてもいけません。賛成するか、反対するか。それは親の課題だからです。あなたの課題ではないのです。
オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイト、ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。個人心理学(アドラー心理学)を創始し、『7つの習慣』のコヴィー博士、カーネギーらに影響を与えた。「自己啓発」の源流である。
※本連載は日曜日以外の毎日更新します。