日本の大企業は、たいてい社内システムの構築などを手掛けるIT子会社を持つものだが、老舗化学メーカーの帝人グループに属すインフォコム(上場子会社)は、少し毛色が違う。東京・原宿に本社を置く同社は、出身母体の大手商社の基幹システムを担いながら、「医療機関向けの高度な専門サービス」を提供する一方で、国内最大級の電子コミック配信サービスの「めちゃコミック」を運営して順調に業績を伸ばしている。同社グループをまとめる竹原教博社長は、浮沈の激しいITの世界で40年近くも生き抜いてきた。知る人ぞ知る名物経営者に打ち明け話を聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁)

日本初の介護市場向けプラットフォーム
「介護丸ごとIT!」

竹原教博・インフォコム代表取締役社長兼CEO(帝人IT事業グループ長)

――2017年10月、数年越しで進めてきた介護市場向けプラットフォーム「介護丸ごとIT!」に、IoT(あらゆるものがインターネットとつながる状態)の技術を応用した「見守り支援サービス」が加わりました。具体的には、どのようなサービスなのですか。

 端的に言えば、「高齢者の邪魔にならない場所にセンサーを付けてもらうことで、介護業務に従事する方々の負担を減らそう」という有料サービスです。

 例えば、(1)離床時の転倒、(2)トイレでの体調の急変、(3)施設内の徘徊など、さまざまなケースに対応できます。見守り支援サービスは、非常時にはすぐスタッフまで連絡が入るシステムで、対応状況をスタッフの間で共有することもできる。このシステムは、ベンチャー企業のZ-Worksと開発しました。