金委員長の発言に対し、韓国の文在寅大統領はすぐさま歓迎の意向を示し、趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相も高官級の南北当局者会談を9日に板門店で開催することを提案した。中国も、対話による問題の解決を進めるように促した。

 一方で米国のトランプ大統領は記者団に「様子を見よう」と発言、対話姿勢に疑問を呈した。日本でも、「北朝鮮は、米韓関係にくさびを打とうとしているのではないか」との反応が見られた。

 米国を始めとする国際社会は、決して北朝鮮の核保有を容認せず、これを前提とした対話には応じられないとの立場である。しかし文在寅大統領は、平昌オリンピックを契機として北朝鮮との対話を模索しており、これに目をつけた形で揺さぶりをかけてきたのだ。

金正恩発言に対し
反応が分かれる国際社会

 北朝鮮の戦略は、核ミサイルを保有することで「核保有国」として認めさせ、米国と対等に交渉して自国の安全を確保するとともに、経済制裁を取り下げさせるというものだった。

 そのため、北朝鮮は昨年11月29日、米国本土全域を攻撃できるICBM「火星15」の発射実験に成功したとして、「核戦力の完成」を宣言した。

 しかし、北朝鮮のそうした期待に反し、核保有を公言した後も米国主導によって経済制裁は一層強化され、米国は北朝鮮をテロ支援国家に再指定した。これにより、北朝鮮への輸出のほぼ全てが遮断されたほか、石油精製品も9割削減され、公海上での石油を始めとする輸出品の積み荷の移転取り締まりも厳しさを増している。