2011年は東日本大震災、円高、ユーロ危機、タイの大洪水と、日本にとっては内外ともに災厄多き年だった。12年はそれ以上に不確実性、不安定性が高まる年となりそうだ、何しろ世界は政治の季節に突入する。1月の台湾総統選に始まり、露、仏、米、韓では大統領選、中国でも政権交代が行われる。北朝鮮情勢も不安材料だ。そうした状況下、12年を予想する上で、何がポイントになるのか。経営者、識者の方々に、アンケートをお願いし、5つののポイントを挙げてもらった。

わたり ふみあき/1936年生まれ、60年慶応義塾大学経済学部卒、日本石油入社、90年販売部長、92年取締役販売部長、95年常務、98年副社長、2000年日石三菱社長、02年新日本石油社長、05年会長、10年4月JXホールディングス相談役、同年5月から日本経済団体連合会評議員会議長もつとめる。

①主要国の政治指導者交代を契機として
新たな枠組みが形成される

 2012年は、米国、ロシア、中国、韓国などの主要国において、政治指導者の交代が相次ぐことから、各国が採ってきたさまざまな政策が大きく変化する可能性がある。

 さらに、欧州の財政危機に端を発するユーロへの信認問題、中国等の新興国経済の成長鈍化、アラブの春のさらなる連鎖などが顕在化すれば、世界的に政情が流動化し、あらゆる国において新しい政治・経済・社会システムを求める動きが活発化する。こうした動きは、通商、外交、安全保障などについて、新たな枠組み作りを促す。