いちばん売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンド・ザイ』の大人気連載、「読者の情報交換スポット・ザイクラブ」。フツウの個人投資家の本音や失敗がたっぷり読めると大好評だ。今回のお題は「教えて!みんなの“投資信託”事情」。投資信託は種類も多く、何を選べばいいのか迷いがち。「どんな投資信託を買ってる?」「どうやって投資してるの?」など、個人投資家のリアルな実態をお届け!(ダイヤモンド・ザイ編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2025年8月号の「読者の情報交換スポット・ザイクラブ」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

新NISAで投資信託への投資は
ますます活発に!

「投資信託あるある」に共感の声!個人投資家アンケートで見つかる勝つヒント※アンケート概要:Web上で、2025年4月15日~5月16日に実施。回答者は461人、平均年齢55.9歳。 拡大画像表示

 今月のお題は『教えて!みんなの投資信託事情』。2024年から新NISAが始まり、“オルカン”はじめ、頻繁に“投資信託”という言葉を耳にするようになった。でも実際、ほかのみんな、どんな投資信託をどこで買っているのか?

 2つの質問と、自由回答のエピソードトークから、個人投資家のリアルな投資信託事情に迫ろう。

 1つめの質問は、「新NISAで投資信託を買っていますか?」

 その結果はグラフのとおり。約8割の人が投資信託を買っていると回答した。ザイ読者を中心にしたアンケートなので、一般的なアンケートより高めに出ていると考えられるが、それにしてもかなりの水準だ。

 ちなみに約1年前に取ったザイの読者アンケートでは、投資信託の購入者は約7割だった。つまり1年で10%近く増えたことに。「今まで株しかやっていなかったが、NISAの非課税枠を余さず使い切ろうと思うと、つみたて投資枠も使わざるをえない」という、株から投信へ逆流(?)してきた投資家も。新NISAが、初めて投信を買うきっかけになった人が少なからずいるようだ。

 2つめは「投資信託は主にどこで買っていますか?」

 最も多い取引場所を尋ねたところ、1位はネット証券でこれもまた8割近い結果に。続く2位は証券会社の窓口、3位は銀行の窓口と「対面」での取引が合わせて14%に。「窓口で相談しながら買いたい」「投資信託の内容を説明してほしい」という声に代表されるよう、多少手数料が高くても、相談できる安心感にはかえられない、ということだろう。

投資信託で気になるワードは
“オルカン”と“新興国”

 投資信託の投資にまつわるエピソードでは、全体の約半数の回答に、「オルカン」の文字が。ちなみにオルカンとは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のこと。オール・カントリー、略してオルカンだ。また、全世界の株に投資する、インデックス型投資信託の総称としても、オルカンという表現が使われることも。では、お手軽派から本格派まで、「オルカン」投資の意見をチェック!

――いろいろ考えるのが面倒なので、とりあえず話題のオルカンを購入しました。(兵庫県・30代男性)

――自分好みのオルカンを作るべく、5種類の投信を各2万円ずつ積み立てています。(奈良県・60代男性)

――長期的に淡々と積み立ててきたオールカントリーはやっぱり安定しています。ここ最近は全体の相場で大きく下落しましたが、たくさん買えるチャンスだ! と思って前向きに捉えています。(静岡県・30代男性)

――つみたて投資枠は、過去の実績から高確率で積み上がるオルカンやS&P500のインデックス投信を選択していて、基本的には継続していきます。ただ、お試し銘柄を組み込む目的で、新興国投信を月1万円分だけ組み込んでいて、これはたびたび見直します。(茨城県・60代男性)

「オルカン」の次に多く言及されていたのが、新興国投信だ。先に上げた60代男性の他にも、投信で新興国に投資している人が目立った。半導体やAIなどテーマ型の投信も人気だが……。

――NASDAQに連動する投信と、インドネシア株、ベトナム株の投信を購入しています。どれもハイリスクですが、長期的に運用して大きなリターンを狙いたいです。(大阪府・30代女性)

――インド株型投信は絶賛されていましたが、パキスタンとの関係が悪化し、今年に入ってからも伸び悩み。いましばらくは諦めました。(岡山県・60代男性)

――トランプ関税ショック時にインド株型投信をデビューしました。まだプラス2%ですが、今後を楽しみにしています。下がれば買うので、「上がってもよし、下がってもよし」の気持ちです。(広島県・60代男性)

――半導体のテーマ型の投資信託に、まとまったお金を投資。一時的には大きく値上がりしましたが、数カ月後には市場全体の急な変動に巻き込まれ、含み損を抱えてしまい、焦って売却してしまいました。もっと慎重に、長期的な視点で投資すべきだったと反省しています。(静岡県・40代男性)

 成長投資枠でドキドキ・ワクワク、投資するのもいいけれど、心穏やかに投資しつづけるには、こういう姿勢がいいのかも。

――忘れた頃に見てみると思いのほか、積立によって増えているので、見るたびにうれしくなります。ただ、「お金増えたし、おやつでも……」と気を抜きそうになるのを我慢して、無駄遣いをしないように自分を戒めています。(青森県・30代男性)

――コロナ時期も売らずに、ずっとコツコツ入金。今も差額プラスのまま。定年まであと30年。これからも鬼ホールドです。(沖縄県・30代男性)

――投資信託は、とにかく一度始めたら放置することを意識して、いくらプラスやマイナスになっているかは、年に2回くらいしか見ません。個別株はこまめにチェックしているので、投資の仕方の違いも楽しんでいます。(大分県・30代女性)