ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

ダイバーシティのさらに先へ
――Salesforce.comはなぜイクオリティをプッシュするのか

末岡洋子
【第167回】 2018年2月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
3
nextpage

イクオリティは
ビジネスに貢献する

 とはいえ、Salesforce.comは営利企業だ。イクオリティの取り組みはどのようにビジネスに貢献しているのか?

 Prophet氏の答えは次のようなものだ。「15~20年前のビジネススクールでは、短期で売り上げを伸ばすのがビジネスだと教えていた。だがSalesforceはそうは考えていない。中期的長期的にバリューをもたらすことができると信じている。同時に、企業は社会全体に責任を持っている。株主だけではなく、従業員に責任があると考えている。顧客、パートナーにも責任があり、コミュニティ、社会にも、だ」

 これまでの世界が政府と市民の関係だったとすれば、現代は、政府と市民に加え、NGO、企業など多極化した世界だ、とProphet氏。「顧客のおかげで企業は大規模なプラットフォームを持っている。そのプラットフォームを良いことに使う責任がある」――これはSalesforce.comのミッションでもある。創業時の1999年は「流行ではなかった」が、Salesforce.comの成功により同じような社会貢献や社会責任のメッセージを打ち出す企業は増えた。「我々は創業以来19年、一貫して言い続けている」とProphet氏は述べる。

 実際、Salesforce.comのイクオリティなどの活動について顧客は興味や関心を示しているという。「顧客も同じような問題を抱えており、自分たちのブランドが何を表すのかを明確にしたいと思っている。イクオリティというテーマに対してどのように考えているのか、従業員、顧客、株主からの圧力を受けている」とProphet氏、Salesforce.comは信頼できるアドバイザーと思われており、戦略への支持につながっているという。

previous page
3
nextpage
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

末岡洋子

すえおか・ようこ/フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

IT&ビジネス 業界ウォッチ

IT業界で話題の新サービス・新製品のニュース、これから話題になりそうな新ツール、知っておきたい各種の統計調査……などなど、経営効率化に寄与するIT業界の今のうごきをレポートします。

「IT&ビジネス 業界ウォッチ」

⇒バックナンバー一覧