リングペッサリーを底蓋のように膣に挿入し、骨盤臓器が落ちてないようにする方法もあるが、おりもの・出血・違和感・不快感があらわれたり、膣粘膜の炎症が起きやすくなったりするため、定期的な通院および交換が必要になる。性交渉のたびに、自分で着脱するのが面倒、という人もいる。

 根本的に治療する方法は手術だ。従来から行われていた子宮摘出や膣壁を縫縮する方法は再発率が比較的高く、膣が狭くなることもあるため、衰えた骨盤底を補強するためにポリプロピリン製のメッシュを膣から挿入し、膣の前または後ろに埋め込む「TVM手術」がよく行われている。

 また2014年には、腹腔鏡下でお腹からメッシュシートを挿入して行う「LSC手術」が保険適用になり、実施数が増えている。

 ただし、こうした手術の後に、強い腹痛や膣の痛み、性交不能などのトラブルが起きているとの報告もあるため、「メッシュの使用は慎重であるべき」と注意を促す声もある。

 日本大腸肛門病学会もホームページで次のように呼びかけている。

「骨盤臓器脱の治療は、日進月歩です。数年間で技術や道具、メッシュなどの素材が大きく変化する場合もあります。また逆に、様々な合併症などの全例報告が義務付けられ、埋もれていた問題点が浮き彫りになり、廃れていく治療もあり得ます。POPは不愉快な症状があるのは事実ですがあくまで良性疾患です。治療、特に手術を受ける場合には担当の先生と十分相談の上、治療方針を決めていく必要があります」