中国といえば品質の悪いニセモノ問題が常にある。中国人の日常生活においても、気を抜いたらすぐに掴まされてしまうため、彼らにとっても身近で大きな問題である。そのため従来のヤフーオークションのような、売り手がどこの誰なのかわからない「淘宝網」での取引は、リスクの低い安価な商品が中心で、テレビや白物家電のような価格の高い大型家電との相性は悪かった。

中国の瀋陽と天津に進出したヤマダ電器はさっそくオンラインショップも開設

 かといってメーカーのオフィシャルサイトでの販売は、確実にホンモノが届くものの、さして安くないことから利用者は少なかった。そこへ、去年から知名度が急上昇した、著名企業が販売するBtoCショッピングサイトの登場で、いよいよ大型家電の販売の主流もリアルの量販店からオンラインショッピングに移行したのである。

オンラインで売れる理由
――現代中国の「家族構成」

 中国のオンラインショッピングを語る上で、重要なライフスタイルについて紹介したい。中国では都市部であろうと、家族の絆は昔ながらに日本よりも強い。働き盛りの世代とその一人っ子、それに定年退職して高い年金を貰う(夫婦どちらかの)両親の5人が、3LDK以上100m2を超える家で住むのが一般的だ。高齢者の年金と、社会人の給料を足し算し、家族の財布で支出するということが一般的なのだ。

 この記事を読んでいる読者なら「80後」「90後」という言葉を知っている人は多いだろう。それぞれ80年代生まれ、90年代生まれを意味し、つまりは20代、10代とほぼ合致する。80後は、いや厳密には70年代中盤以降に生まれた世代はネット世代として注目されている。逆に言えば70年代前半以前に生まれた人は、ネットもパソコンも利用できない人が多い。

 晩婚化している中国の都市部においても、このネットが使える新世代が学校を卒業し社会人になった。額の大小はさておき稼ぐようになり、結婚して子どももできた。今年はネット世代が、3世代住宅の真ん中に立っているのだ。彼らが親の代わりにネットでいい物を捜し、ネットで安く購入する傾向がますます強くなっているというわけだ。