地域コミュニティが崩壊し、無縁社会が問題になっている昨今。一方で、インターネットの世界ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を中心に人と人とが繋がり、何年も会っていない友達の近況まで把握できる。

 SNSが生んだそんな「有縁社会」は、急速に社会を変えつつある。ネット上の繋がりだけでなく、SNSを通じて助け合い、時にはビジネスの関係に発展する出会いに恵まれることもある。当然、恋愛や結婚に関しても影響を及ぼしている。

 一昔前までは出会い系のイメージが強かったネットだが、最近ではフェイスブックなど実名制のSNSが普及して、様相が変化している。

 結果から言うと、SNSを仲介としたコミュニケーションが、浮気、嫉妬、復縁などのきっかけになるケースが少なからず生じているのだ。携帯電話の登場が恋愛の形を一変させたのと同じくらい、SNSの普及によって、今後さらに人々の恋愛模様は変化していくだろう。

 今回は、SNSが恋愛や結婚をどのように変えつつあるのか、その最新事情を調べてみた。

SNSが恋愛のリスク軽減に一役?
「クラウド不倫」が流行する理由

 まずは、浮気について見ていきたい。連載第4回で紹介した「探偵Bar Answer」によると、最近ではSNSのダイレクトメールが浮気の連絡ツールとして使われることが多いらしい。

 ある浮気経験者の男性はこう明かす。

「使いやすいのは、フェイスブックとGmailですね。Gmailは、メールよりさくさく打てるチャットを使うことが多いです。普段から良く使うサービスということもあって、彼女といる時にPCで開いていても不自然じゃないですし、なにより相手がログインしているかどうかがわかる仕様になっているので、重宝していました。ただ、消音にしておかないと受信時に通知音が鳴ってしまうので、そこらへんは注意ですね」