確かに中国といえば、贈収賄が政治・経済を動かす原動力となっていると言っても過言ではない。だが、中国の大学でも、こうした贈り物行為がやたら幅を利かせているかといえば、そうではない。上位の大学になるほど「泣こうが、わめこうがダメなものはダメ」と“交渉”に応じないのが当たり前になりつつある。

 過去には、外国人留学生に"下駄"を履かせるような行為は確かに存在したが、それは中国全体が資金に乏しく、外貨に飢えていた時代の話だ。優秀でない留学生まで目をかけるほど、今の中国の大学は甘くはない。

 それに比べれば、日本の大学は“別天地”だ。しかも最近は、文部科学省が打ち出した「留学生30万人計画」のもと、外国人留学生は大いに歓待される。その歓迎ぶりは、地方の大学や都内の新設校になるほど顕著だ。

 定員割れを補充してくれる留学生は、もはや日本の大学にとって「上客」であり、一部の留学生はそんな日本の政策や、大学側の状況を知っているため、「留学生だから大目に見てもらえる」という甘えを持ってしまうのだ。

来るものは拒まずの“ゆるさ”

 最近、日本に留学する海外からの大学院生が増えた。2017年度の外国人留学生在籍状況調査(独立行政法人日本学生支援機構)によれば、2017年5月1日の留学生数は26万7042人、前年比で2万7755人(11.6%)の増加となった。このうち、大学院に在籍する外国人留学生は4万6373人で、10年前の2007年比で1万4781人の増加である。

 高度な人材の育成に重点を置く大学院からも、悲鳴が上がる。「留学生相手の指導にはもう関わりたくない」と嘆くのは、東京郊外の大学で大学院生を指導するB教授だ。

「剽窃も少なくありません。まるごと1章を写してくるケースすらあるんです。日本の大学をなめているとしか言いようがありません」

 こうした学生を合格させてしまう大学側にも問題がある。しかもB教授の話からは、大学側が入試に際して、面接をさほど重視していない様子がうかがえるのである。