シンガポールのマリーナベイサンズをバックに、目標を達成できず思案に暮れる筆者

1年後に成功するのは難しくても
10年後にはチャンスがある!

 私は著名な方のスピーチを聞くのが趣味だ。好きなスピーチがいくつかあるが、最近では、先月末にスイスのダボスで開かれた「世界経済フォーラム年次総会」(通称・ダボス会議)におけるアリババ社の創業者、ジャック・マー氏のスピーチを気に入っており、何度も見ている。

 大学受験に3回落ちて、就活で30社落ち、ケンタッキーフライドチキンの面接では24人中1人だけ落ちた彼が、歴史上最大となる250億ドルのIPOを成し遂げたという意外な成功論と、若者たちに「覚えておいてほしいこと」を訴えたスピーチである(BuzzFeed NEWS記事「就活で30社落ちた中国のアリババ会長が、ダボス会議で語った意外な成功論」)。

 1時間ほどのスピーチだが、ジャック・マー氏の英語はクリアで聞き取りやすく、内容は面白いものもあれば心に響くメッセージもあったりと、英語の勉強にも適している。そしてこのスピーチの中で、私の心に深く残る言葉があった。

「明日、成功したいと思っても、それは不可能です。来年までに成功したいと思っても。しかし10年後に勝ちたいと思っているならば、チャンスはある」(ジャック・マー)

 マー氏のこの言葉をふと思い出すことが、先日起きた。今月3日、「Youth Environment Summit (以下 YES) 2018」と呼ばれる、アセアン10ヵ国から小・中・高校生約400名がシンガポールに集まり社会起業のアイデアを出し合うコンテストで、審査員を務めたときのことだ。

 ある子どもからこんな相談を受けた。「目標を決めても、なかなか行動できないし、継続できない」と。

「YES 2018」に参加する子どもたちは、ミャンマー、カンボジア、ラオス、ベトナムなどの発展途上国で育ち、身のまわりの環境問題や社会問題を解決したいという意識も高く、子どもといえども、将来国を牽引する立場になりそうな意思の強さと利発さを感じさせられる。