また、技能実習生そのものの課題もある。労働基準法や最低賃金法など労働法規が適用され、介護保険の人員配置基準にも含まれ「労働者」らしくなったが、転職の自由が確保されるのか不透明だ。

 従来の3年間の滞在期間が5年に延長され、4年目の時に原則として職場の移動を認めることとしたが、厳しい条件があるため、実現性が危ぶまれている。

 経済協力開発機構(OECD)の統計上の定義では、国内に1年以上滞在する人は「移民」である。実態として「移民」であるにもかかわらず、決して認めない。モノづくりやサービスの現場では有力な労働力として機能しているにもかかわらずだ。そのつじつま合わせの労苦も限界にきている。

 一方で、人不足の一番手の介護現場では、三段跳びの先の跳躍がさらに待ち望まれている。社会福祉士の日本語試験は外国人には難関で、EPA制度での合格者は2割に満たない。

 かつての2級ヘルパー、現在の介護職員初任者研修修了者にまで外国人枠を広がる可能性もある。あるいは、今回の介護保険改訂時に問題となった「生活援助向けヘルパー」の担い手の道もありそうだ。要支援者の訪問介護と通所介護が「総合事業」として市町村の地域事業として移行されつつある。その担い手不足も指摘されている。

 一方で、一般家庭での外国人による家事代行サービスが国家戦略特区で昨年から始まった。ダスキン、ニチイ学館、パソナなどの派遣事業者など6事業者が認定を受けて、東京都、神奈川県、大阪市の3地域で実施。

 女性の就労促進を目指して家事負担を減らすのが目的で、介護とは別の組み立てだが、生活支援としては変わりない。こうした一連の動きが、外国人の受け入れに加速度をつけるのは間違いないだろう。

(福祉ジャーナリスト 浅川澄一)