クレーム処理から逃げ出したい人は、電話応対が3件に達するごとにごほうびを出す。うまく処理できたかどうかは、この段階では二の次です。とにかく3件処理したらごほうびを出します。

 これによって行動が強化され、次の3件も自発的に応対できるようになります。逃げたくて仕方なかった仕事にニードとメリットを感じ、楽しむことも徐々にできるはずです。

 プレゼンが苦手な人の場合、数値目標を設定することは可能でしょうか。

 もちろん可能です。練習回数をカウントすればいいのです。あるいは、作成した資料の量をカウントしてもいいでしょう。ここにごほうびをくっつけると行動は確実に強化されます。

 どんな仕事であろうと、どんな行動であろうと、工夫次第で数値目標をつくれるのです。それはごほうびによる動機づけができることを意味します。

「ごほうび」に
お金をかける必要はない

 よく誤解されるので説明しておきますが、ごほうびにお金をかける必要はありません。シール1枚、スタンプ1個でごほうびになりますし、甘党の人ならキャンディーひとつでも効果があります。

 高額商品を買うときに「自分へのごほうび」という人がいますが、1回行動するたびに服やアクセサリーを買っていたのではお金が続きません。行動科学におけるごほうびとは、本人が小さな喜びを感じることができる程度の「ちょっとしたごほうび」です。

 たとえば、がんばって訪問件数の目標を達成した。その日はカレンダーに赤い丸印を記入した。