成果が出ない人もヤル気にさせる「ごほうび」の威力とは

人間は弱い生き物で、やる気や根性だけではなかなか持続することができません。そこで、新著『図解 すごい「実行力」』を出版した石田淳氏が、「行動科学マネジメント」というメソッドに基づいた「実行力」の身につけ方を、同書の中から紹介します。今回は、行動を促すための動機づけとしてぜひ実践したい、「ごほうび」の効用について。

「ごほうびが欲しい」
という欲求が行動を促す

 行動科学マネジメントでは、意図的な動機づけをするためにいくつかのツールを用います。

 代表的なものとして、ささやかなごほうび、称賛、ポイント、グラフなどがあります。いずれも「強化」「測定」という科学理論に基づいており、その効果は実験データによって裏づけられています。

 ごほうびや称賛は本人にとってメリットであり、行動を促す動機づけ条件となります。ならば、行動にメリットをくっつけ、実行に向かわせようというのが行動科学の考え方です。行動するたびに称賛やごほうびを与えていると、それ自体が次の動機づけ条件となります。グラフも同じで、行動データの動きを眺めることが一種のごほうびとなり、動機づけ条件として作用します。

「ごほうびが欲しい」「グラフの数値をもっと伸ばしたい」という欲求があなたに行動を促すのです。