日本株が世界の株式市場に対して出遅れることはなにも今に始まったことではないが、リーマンショック後も同様の展開が繰り返されている。出遅れたからといって、割安感には乏しいこともあり、日本株をオーバーウエートしようとの機運はなかなか全体の流れにはなってこない。
上のグラフのように、アナリストがカバーしている東証上場銘柄は6割にも満たないが、ニューヨーク市場などは8割を超える銘柄をアナリストがカバーする。投資家の期待が大きい新興国でも近年では多くのアナリストが上場銘柄をカバーするようになってきた。一つの銘柄に対して多くのアナリストが日本株よりもカバーしている実態が読み取れる。
しかし、下のグラフを見るとアナリストによってカバーされていることが、必ずしもリターンにつながらないことがわかる。
アナリストが事前に分析結果を投資家に公表することで、期待値が早めに市場に織り込まれていくことから、アナリストの分析結果を待って同じようなタイミングで投資行動をスタートさせていては、他の投資家と大きな差異を出すことが難しい。