しかもユニクロは製造小売業(SPA)で自社開発の製品が中心になるという縛りがある。しまむらはアパレルメーカーや卸からの仕入れで品ぞろえ型であるが、最近は「裏地あったかパンツ」の開発など、自社企画の商品も増やしている。

 ユニクロで飽き足らなくなった層に超都心への出店で訴える戦略だ。どちらに軍配が上がるかはまだよく見えないが、当初は、しまむらがあまり身近になかった都内や東京近郊の消費者の支持を得るかもしれない。

百貨店の衣料品販売に
打撃を与える可能性も

 しまむらは都心攻略を進める一方で、主力の地方、郊外、ロードサイドを固める戦略も怠りなく行う。今後半年に1店ずつ程度、新タイプの店舗を開発していく方針であるという。

 例えば、しまむらは主力の「しまむら」以外にも「シャンブル」という雑貨やインテリア、キッチン小物を扱うタイプの店舗と「アベイル」という若年層向けのファッションを扱う店舗を持っていたりする。

 こうした店舗の一部のカテゴリーだけスピンアウトさせてミックスし、新タイプの店舗を開発したりライフスタイル提案型の店舗を開発したりと、これまでのしまむらとは違ったタイプの店舗を生み出すというのである。

 さすがに国内で全店舗2000店もあると、マンネリ化しかねない。現在の資源を有効に活用して、将来に備える。

 ネット通販や超都心への出店など都内で攻勢をかけるしまむらの戦略は、同じような低価格カジュアル衣料専門店にとっては脅威になる一方で、一段と漸減傾向をたどっている百貨店の衣料品販売に打撃を与える可能性もある。

 高齢化社会の到来で食品分野への支出の傾斜が進み、衣料品に金をかけなくなる層が増えるなかで、しまむらの超都心出店は衣料品販売の再編を促す可能性が大。衣料品販売の行方は不透明になってきた。