国の行政機関における決裁とは
文書をもって行われる一連の手続き

 まず、国の行政機関における決裁とは、一言で言えば集団的な意思決定のことであり、文書をもって行われる一連の手続きの略称である。

 正確に言えば、決裁権者に決定、発出、承認等についての決裁を伺う行為であり、決裁権者は形式的には各省の大臣や外局の長になる。ただし、すべての決裁を大臣等にまで上げるのは現実的ではないので、専決規定によって、多くの決裁は部局長に権限が下ろされている。

 この部局長には、地方支分部局と総称される、地方に置かれた出先機関の長等も含まれる。要は、その決裁の内容の重みや性格に応じて決裁権者が異なるということで、軽微なものであれば課長決裁のものもある(支出負担行為担当官たる総務課長が典型例)。

 筆者の在職中にも、専決規定によって役人が決めるなどというのは罷りならんと主張する大臣がおられて、筆者が担当していた告示(法令文書)の決裁をすべて大臣まで上げることなったことがあった。ところが年間200本程におよぶ告示の決裁について、最初は張り切っていたその大臣も、途中から飽きたのか、現実を身をもって理解したのか、結局は元どおりになった。

筆者からすれば摩訶不思議な
森友問題での国有地売却ついての決裁

 今回、森友問題での国有地売却の決定にあっては、近畿財務局の管財部にまで決裁の権限が下ろされ、さらに管財部長ではなく管財部次長が代決(代理決裁)の上、部長に供覧(いってみれば報告)というカタチが取られている。