さらに退職金を受け取った人向けの商品もあります。

 それは円定期の金利が上乗せされ、さらに高くなりますが、その場合、最低預入金額も合算で500万円など高額になります。拙著でも述べたとおり、一度にまとまった額を投資するのは失敗につながりやすい残念な投資パターンであり、避けるべきです。

 またこのケースで、最も危険なのは、そもそも投資信託を始めると決めていたわけでもないのに、定期預金の金利に心奪われて、なんとなく投資してしまうケースです。

 投資信託を始めるときには、仕組みをよく理解して、どんな投資信託がいいかなどをしっかり考える必要があります。金利にひかれて始めるのは本末転倒ですし、そもそも、満期までは3カ月ですから、円の定期預金にしても魅力のある金利ではありません。投資信託は購入時の手数料以外に、毎日かかってくる手数料、運用管理費用(信託報酬ともいいます)がかかるのです。

 退職金を受け取ってから運用先に迷っている『退職世代』にはくれぐれも用心いただきたいですし、定年退職を控えたご両親をもつ『現役世代』も頭に入れておいてください。

※次回は、まとまったお金があると発病!?
「退職金運用病」に要注意!

 


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