このことは、市場を継続的にリサーチしている業界関係者が指摘するケースが多い。しかし、持ち家の住み替えになれていない層からすると、その違いはわかりにくく、築年のようなわかりやすい判断情報で良し悪しが語られるのが一般的だ。

◆図4:鉄筋コンクリート造の建築費平方メートル単価の推移

(出典)住宅着工統計 拡大画像表示

 では、オリンピック後に建築需要が減退して建築単価は下がるのだろうか。下がるならば、マンション価格の仕様がよくなり、価格もこなれてくるだろう。しかし、ゼネコンへのヒアリング結果はすでに2023年くらいまで建設受注が見込めていると言う。

 バブル以降の25年間で、公共事業の削減によりゼネコンはかなり淘汰され、冷や飯を食わされてきた。新たな受注を受けにくいほどの売上が上がるとわかっている中で、自主的に単価が下がる理由はない。確かに、リニアは2027年に東京-名古屋間開業、2037年名古屋-大阪間開業が予定されているし、品川・田町間のJR用地の開発は2024年に街開き、その他大規模再開発だけでも通称第二六本木ヒルズなどが目白押しで、丸の内・日本橋のビル群の建替え工事は枚挙に暇がない。建築費は今後5年間、大きくは下がらない公算が高い。

どう考えても
マンション価格は当分下がらない

沖有人さんの最新刊『2020年以後も勝ち続けるマンション戦略バイブル』
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 加えて、都区部の人口は増加の一途で地価も下がる理由がない。建築費も地価も下がりそうにないのだから、「建築費+地価=マンション価格」であることから、高い水準を維持しそうだと言える。

 そうなると、これから購入する人は、今以上に価格が高騰するマンションを探した方がいい。その方法は未来年表に凝縮されていたりする。その理由をわかった上でキャピタル・ゲインを狙うのが、筆者が新著『2020年以後も勝ち続けるマンション戦略バイブル』で述べている「自宅戦略」だ。たとえ世の中の価格が下落基調になろうとも、価格が上昇してくれる物件は存在する。それはマンション価格の法則性を熟知することで可能であり、それほど難しい話ではないのだ。

(スタイルアクト代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)